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INTERVIEW 07

脱炭素は未来に欠かすことのできない
生命維持活動。
バスケットボールを通じて
ファンや企業と共に取り組んでいく。

脱炭素は未来に欠かすことのできない
生命維持活動。
バスケットボールを通じて
ファンや企業と共に取り組んでいく。

トヨタアルバルク東京株式会社 代表取締役社長
林 邦彦 様
企業名:トヨタアルバルク東京株式会社
業種:生活関連サービス業、娯楽業

1948年に創部されたトヨタ自動車の実業団クラブを前身とする
B.LEAGUE所属の男子プロバスケットボールクラブで、
東京を拠点に活躍するクラブで国内トップクラスの成績を収めています。
ファンや地域社会、パートナー企業と共に社会的責任活動にも積極的に取り組んでいます。

スポーツクラブの発信力を活かして、個の力を集めてクラブとして大きな成果を。
脱炭素は生命維持活動、皆が当たり前に取り組めるきっかけを作りたい。
今回、2022-2023シーズンでe-dashと取り組んだアルバルク東京初の
「ホームゲーム全試合 “カーボンフリー”化」とCO2排出量の削減に取り組むことへの思い、
今後の取り組みについて、トヨタアルバルク東京株式会社の代表取締役 林氏にインタビューを行いました。

アルバルク東京が取り組んでいる「ALVARK Will」について教えてください

私たちは、アルバルクを応援してくださるファンや地域社会、パートナー企業の皆様と共に社会的責任活動に取り組む「ALVARK Will」を推進し、一丸となってより良い未来づくりに貢献するための活動をしています。

バスケ以外の文脈でももっと世の中の人に「アルバルクは世の中に必要だ」と言ってもらえるような何かが必要であると考え、2021年に社内で賛同を得て「ALVARK Will」のプロジェクトが立ち上がりました。

私たちのクラブスローガン「WE」には、ファンやパートナー、地域の皆様で一丸となって歴史を作っていきたい、いつでもどこでも主体的につながっていける仲間という思いが込められています。 地域社会に根差した社会課題・社会問題の改善に努め「WE」の皆さんとともにSDGsの達成に貢献していくことを目的としています。

SDGsの中でも、気候変動問題は最重要課題と認識しており、2022年5月には、国連スポーツ気候行動枠組みの新基準(※1)に署名しました。

※1 :「スポーツ気候行動枠組み」はUNFCCC(国連気候変動枠組条約)とIOC(国際オリンピック委員会)が連携してリードし、世界的に著名なスポーツ団体が一丸となって気候変動問題に対処する機構です。スポーツ部門は、世界の平均気温上昇を摂氏2度に抑えるとともに、さらに安全な1.5度というターゲットの達成に努めるという、パリ協定の目標に沿い、温室効果ガス排出量を削減する責任を受け入れています。

トヨタアルバルク東京株式会社は、B.LEAGUEのバスケットボールクラブ「アルバルク東京」の運営団体で、持続可能なスポーツビジネスへ、2022年に国連の「スポーツ気候行動枠組み」への署名をはじめ、アルバルク東京の社会的責任プロジェクト「ALVARK Will」を通じ環境に対する行動を起こしてきました。

脱炭素でスポーツが果たせる役割についてお聞かせください。

環境省のレポート(※2)によると、国民の脱炭素に対する意識について、6割近くが「正直よく分からないので、やるべきことを決めてくれたら従う」という結果でした。

これは例えば、試合会場に足を運ぶときに、徒歩で来場すると車に乗った時と比較して何トンのCO2を削減できたとか、会場の中でもそういった気づきを遊びに織り交ぜることで、取り組みに巻き込むことが可能なわけです。

クラブに貢献しているという思いを持って、取り組んでいただけるのはスポーツクラブの強みです。お客様の意識も、アルバルクの試合を見に行く時にはしっかり分別をしようとか、持ち込みゴミは減らそうとか、普段からマイボトルを持っていこうとか。そういう小さな取り組みからスタートして、文化として醸成すればいいなと思っています。

プロスポーツは、人の目に触れやすく人の幸せをサポートするサービスですから、これらの要素を取り入れながら、ファンに対して情報発信をしていくことで大きな取り組みになるのではないでしょうか。

※2:環境省 地域環境局 脱炭素ライフスタイル推進室:「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」(脱炭素de豊かな暮らし運動) p.3 新たな国民運動の背景(2/2)

https://ondankataisaku.env.go.jp/cn_lifestyle/common/file/20221031_cn_lifestyle_overview.pdf

 

今回の「ホームゲーム全試合 “カーボンフリー”化」への取り組みについて教えてください。

林氏:スポーツは「する」ものから、「観る」、「支える」、「知る」といったように楽しみ方が多様化してきています。

バスケットボールをより多くの人に楽しんでいただくために、快適さを追求すればCO2排出を増加させてしまうことになります。スポーツ観戦を楽しむ環境をよくすれば、地球環境にとってはマイナスになりかねない楽しさ・快適さとバランスした気候変動への対応にはどうすればよいか。まず必要なことはCO2排出量の可視化で、その結果を踏まえてカーボンニュートラル化へオフセットを活用することにしました

e-dashさんに相談して、ものすごいスピード感でご支援いただき、私たちとして何から取り組むべきかが明確になったことは、本当にありがたく価値あることだと感じています。

「e-dash」を使用してCO2排出量を可視化したことで、何にどのくらいCO2が排出されるのかを把握できたことは、カーボンニュートラル実現に向けたはじめの一歩として大きな取り組みです。

「e-dash」と取り組んでみていかがでしたか?

そもそもアルバルクでは、これらの活動全体を義務というよりも、生活していくことに対する普通の行為、食事をするのと同じ生命維持活動として捉えています。社会貢献活動とか、地域貢献ではなく、これはあくまでも社会的責任活動と位置付けています。本当に社会の中でアルバルクが存在し続けるためには、とにかく責任を果たすことが大切だと考えています。

「e-dash」を使うことでCO2の排出量を見ながら、個々が参加できるアクションを提示することで、大きな取り組みと小さく地道な取り組みをバランスよく実行することができています。

2050年に向けて、今回実施しているオフセットや、それ以外の活動を含めてCO2排出量を可視化して削減する活動と、さらには将来的にクレジット創出につながるような取り組みをe-dashさんと一緒にやっていけたら、いい世の中になるなと感じています。

今後のアルバルク東京としての「脱炭素」に向けた展望を教えてください。

2025年秋にオープンを予定している新しいアリーナは、環境に配慮した建物を目指し、アメリカの環境対策認証「LEED」(※3)の取得に向けて設計を詰めているところです(2023年5月時点)。これが取得できれば、アリーナとしての取得は日本初になります。

アリーナ自体が環境に優しいということはもちろんですが、スポーツクラブとファンや地域が一体となって、環境によいことに取り組んでいけたらと考えています。

私たちアルバルクの取り組みをご覧になられた他の企業から、「じゃあ我々のこの商品を使ってよ」とか、「自分たちはこんなエコな活動をしているけれど一緒にどう?」といったご提案をいただくこともあります。e-dashさんと進めるこのプロジェクトが、新たな仲間を呼ぶことに繋がれば、とてもありがたいし、大きな意味があると考えています。

※3:Leadership in Energy and Environmental Design。人や環境へ配慮した建物を評価する国際認証制度のこと。https://www.gbj.or.jp/leed/about_leed/

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