
企業名:株式会社マキ商会 業種:製造業
株式会社マキ商会は、おしぼりの製造・レンタル・販売を行っています。
日本で発祥し、今や日本が世界に誇る最高の「おもてなし」のかたちであるおしぼりを素材と品質にこだわって開発しています。
株式会社マキ商会は、埼玉県志木市に本社を置く、飲食店などにおしぼりのレンタルや紙おしぼりの販売を行っている企業です。 「ファン作り、チャレンジ、社会貢献」を企業理念として掲げ、従来のおしぼりレンタルだけでなくさまざまな新しい事業に挑戦しており、未来の子供たちに綺麗な 地球を残すため、砂漠を緑に変えていく「Green Age Project!(以下:グリーン・エイジ・プロジェクト)」(*1)を通して環境関連の取り組みにも注力しています。
コロナ禍をきっかけに取り組んだ「カーボンニュートラルの紙おしぼり」の製造・販売への思いやエピソード、今後の展望について、株式会社マキ商会代表取締役 酒巻氏にインタビューを行いました。
目次

コロナ禍で需要が加速。“環境へのやさしさ”という観点から生まれた「カーボンニュートラルの紙おしぼり」の販売を開始
酒巻氏:世の中が積極的に脱炭素の取り組みをはじめる10年くらい前に、「グリーン・エイジ・プロジェクト」を立ち上げました。「グリーン・エイジ・プロジェクト」とは、未来の子供たちに青く美しい地球を残すために2008年にスタートしたプロジェクトで、おしぼりを1箱(900本入り)ご購入いただくと、*オリーブの苗木1本をイスラエルの砂漠に植える活動です。
紙は木を伐採して作っているので、どうしても自然にある木を減らしてしまいます。紙おしぼりを販売するのであれば、木を植える活動をしながらやっていこうということが発端です。自然環境が豊かで雨が多く降る日本では木はすぐに育ち、緑が生い茂りますが、砂漠地帯のイスラエルは環境が異なります。今はイスラエルの砂漠に植樹をしています。イスラエルを選定した背景としては「一度植えた苗木を抜いてはいけない法律がある」ということ、砂漠に植えた木々が育つような工夫と技術があり、「目で見てわかる緑化の夢」を追いました。

酒巻氏:コロナ禍をきっかけにおしぼり業界では、紙おしぼりの需要が一気に高まりました。布おしぼりを使用していた飲食店や車のディーラーを中心としたお客様が、コロナの影響で約2割ほどの稼働状況になり、布おしぼりの需要が減ったことが一因です。また、いつお客様が来店されるかわからない状況で、布おしぼりは長期間の保存が難しいため、紙おしぼりへの切り替えが加速し、需要が一気に高まりました。実際に布おしぼりの場合は、10-15日(※2)以内の使用が推奨されています。
紙おしぼりは使用後にゴミとして燃やす必要がある一方で、布おしぼりはリユースができるため、一見、紙おしぼりよりも布おしぼりのほうが環境にやさしい印象を与えます。
しかし、先述のとおり、レンタルとなる布おしぼりは長期間の保管が難しく週2回ほど配送するので、運送頻度が多い分より多くのCO2を排出することになります。一方で、紙おしぼりの場合は一度配送すれば3か月(直射日光を避けたダンボール保管の場合は6ヶ月から1年間)は保管がきくので、この時点で多くのCO2の排出量を削減することができます。
さらに、布おしぼりの場合、製造過程においても相当な量のエネルギーを使用します。布おしぼりは、最初に重油を使いながら80℃ほどの高温で洗います。さらにおしぼりの袋を閉じるための包装機で熱を使うため、その段階では電力も使用します。
包装機を使うのは紙おしぼりも同様ですが、包装機1台が1時間で巻ける布おしぼりは1,000〜1,200本に対して、紙おしぼりの場合は大体1分当たりで150本、1時間で約9,000本を作ることができます。布おしぼりと紙おしぼりでは、同じエネルギー使用量に対して作れる量に大きな差が生じます。
※2:厚生労働省が昭和57年に定めた「環指第157号(貸おしぼりの衛生確保について)」では「借用後4日を過ぎたおしぼりは顧客に提供しないこと」と記載されていますが、現在は薬品や洗浄方法の向上で保管期間は延びた背景があります。夏場→納品から10日以内(10℃保管)・25℃~30℃以上だと約5日 薬液が気化しだすと品質維持が難しい。冬場→納品から15日以内 10℃以下の場合薬液が気化しにくいので品質維持がしやすい。
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta5159&dataType=1&pageNo=1

酒巻氏:弊社にしかできない商品作りを目指し、環境負荷が少ない「カーボンニュートラルの紙おしぼり」の販売を始めました。今までの紙おしぼりは、広い工場内に機械を何台も並べてレーンを組みながら、一連の工程を全て工場内で行う製造方法を採用しており、大量生産がメインでしたが、弊社は従来の製造室とは異なる国際基準の「クリーンルームクラス100,000」を採用しています。
そもそも紙おしぼりは雑貨用品扱いですが、手を拭く、肌に触れるものなので、例えば化粧品認可を取れるようにワンランク上の商品として提供していきたいという思いもあり、クリーンルームを設置することにしました。
弊社の紙おしぼりは、PET(ポリエチレンテレフタレート )やプラスチックを含まないので、その分保湿性が高く、一度開封しても1時間ほどは乾かない仕様になっています。また、紙おしぼりを包装しているフィルムについても、CO2の削減につながるようなバイオマスフィルムやインキを利用しているので、従来の紙おしぼりよりも、70%程度のCO2を削減(※3)することができています。
※3:マキ商会の製品製造の特徴 環境への配慮!30%〜70%のCO2を削減(自社比)

CO2排出量を可視化し、社内の意識づくりだけでなく社外へも発信
酒巻氏:環境への配慮は意識的に行ってきましたが、自社のCO2排出量までは把握していませんでした。そもそも算出や可視化する方法が全くわからなかったときに、取引金融機関の埼玉縣信用金庫よりご紹介いただき、「e-dash」を知りました。商品の製造過程でのCO2排出量の可視化にも関心を持ちつつ、まずは自社のCO2排出量について知っておかないといけないと感じたのがきっかけです。
酒巻氏:まず社内では、自社のCO2排出量を可視化することによって、環境にやさしい商品への知識や環境への意識づくりに役立てています。
環境に優しい商品を買うことや、環境にいい取り組みをするということはどうしてもコストがかかってしまいますが、展示会等で脱炭素に向けた取り組みを説明をするなど、社外へも発信していくことが重要だと考えています。
完全分解性の袋や紙で作った“ゴミにならないおしぼり”の販売を目指す
酒巻氏:私たちの目標は、消費者に「紙おしぼりはゴミにならない」と思っていただける商品を作ることです。
紙おしぼり業界では、新しいものを作るというよりも、今売れているものをコストを抑えて大量に作ることが重要視されていますが、私たちは、大手ではなかなか着手できないオリジナル商品を作りたいと考え、完全分解性の袋や紙のおしぼりの開発に取り組んでいます。
未来の子供たちに綺麗な地球を残すためにも、環境に優しいおしぼりや、弊社の環境への取り組みを世の中にアピールしていけたらと考えています。
株式会社マキ商会
代表取締役社長 酒巻 剛 様
企業情報
会社名
株式会社マキ商会
所在地
〒353-0001 埼玉県志木市上宗岡3-2-10
業界
製造
事業内容
紙おしぼりをはじめとした消耗品、清掃用品などの製造・販売、レンタル
あらゆる企業が、自社に適した道筋で
事業の成長と脱炭素化を両方実現できるように。
ご希望のお取り組み内容に応じたご提案が可能です。
詳しくはお問い合わせください。