
関包スチール株式会社 取締役 / 副社長執行役員 / 管理本部本部長 谷本隆行 様 本社管理部 課長 魚谷俊介 様
脱炭素化を進めるにあたっては、闇雲に取り掛かるのではなく、現状のCO2排出量を元に「いつまでに」「どのくらい」「どのように」削減していくかのロードマップを作成することが重要です。
鉄鋼製品の製造や加工を手がける関包スチールでは、e-dashの支援を受けながら、削減に向けたロードマップの策定を進めています。
専門家によるロードマップ策定支援で「見えてきた」こととは?
関包スチール取締役・副社長の谷本隆行様、同社でサステナビリティへの取り組みを担当する魚谷俊介様にお話を聞きました。

──脱炭素に取り組み始めたきっかけを教えてください。
谷本様(以下、谷本):世の中全体でサステナビリティや脱炭素への機運が高まる中で、当社としても取り組む必要性を感じるようになりました。
CO2排出量の情報開示や削減に関する顧客や取引先からの具体的な要請は当時(2022年秋)はまだありませんでしたが、いずれは必ず「脱炭素に対応していますか」という問いかけをいただくようになるだろうと考えていました。そうなれば、取り組み状況によって、当社が「取捨選択」される可能性もあります。少しでも早く「土台作り」をしていかなければならないという思いがありました。ちなみに今はすでに、取引先から脱炭素の取り組み状況を尋ねられたり、銀行から具体的な排出量について質問を受けたりということが発生し始めています。
また、当社のブランド製品の一つに「建築用鋼製下地材」がありますが、販売先である大手デベロッパーやゼネコン業界では、環境負荷の低い建物を作る動きが加速しています。そのため、CO2排出量を削減した「グリーン鋼材」の需要が高まることは必須で、当社としてもこの分野に注力していきたいと考えています。
そこで、まずは現状のCO2排出量を把握するところからスタートすることにしました。具体的なやり方を検討していたところ、取引先の三井物産さんからご紹介頂いたのが「e-dash」でした。

──2022年12月より「e-dash」を5拠点で導入いただきました。実際に利用してみてのご感想をお聞かせください。
魚谷様(以下、魚谷):ガスや電気などの請求書をアップロードするだけでCO2排出量の可視化ができるので、ほぼお任せというか、これ以上省力化のしようがないほど手間なく使わせていただいています。
また、CO2排出量だけではなく、光熱費管理の観点でもメリットを感じています。これまで電気代やガス代は各事業所がそれぞれのやり方で集計・管理していたのですが、「e-dash」を導入してからは、手作業が発生しなくなり、横並びで管理できるようになりました。
CO2排出量を可視化しての気づきもありました。当社は電気・重油・ガスなどのエネルギーを使用していますが、光熱費を見ると、電気代の割合が圧倒的に高いんです。そのため、CO2排出量の割合もこれに比例すると予想していたのですが、蓋を開けてみると、重油由来の排出量もかなり多かったんです。これは意外な発見でした。
──削減に向けたロードマップ策定支援もご利用いただきました。
魚谷:可視化のあとは必ず削減へと移っていかなければなりませんが、自社だけでロードマップを作成するのはやはり相当な労力がかかります。専門的知識を持つパートナーと一緒に進めていった方が良いと考え、日頃からお世話になっているe-dashさんにご協力いただくことにしました。具体的には、「2030年度までに2022年度比でCO2排出量30%削減」という目標の達成に向けて、e-dashさんにロードマップをご提案いただき、それを元に当社として何に優先して取り組むべきかの判断をしていくことになりました。
──弊社からのご提案では、優先して削減を検討すべき拠点を設定させていただいた上で、設備更新や環境価値の利用、電力契約の切替、太陽光設置などの施策や施策実行のスケジュールをご提案させていただきました。当社の支援への感想を教えてください。

関包スチールの主力製品である建築用鋼製下地材(左)とベーリングフープ(右)。提供:関包スチール
魚谷:ご担当いただいたコンサルタントのお二人とは何度も打ち合わせを重ねましたが、専門的な知識量には率直にすごいなと感心しました。最終的にいただいたご提案も、その専門性の高さが反映された内容だと感じます。
ロードマップを作成いただいた後には、実際に当社の鹿島工場に足を運んでいただき、現場を一緒に回りながら、具体的な助言をいただきました。
たとえば、工場建屋の劣化状況等を踏まえると、ロードマップで想定していた「屋根置き太陽光発電」は難しく、空き地に太陽光パネルを設置するのが現実的であること。照明は現状、電球のみLED化していますが、本体も含めてLED化することでさらなる省エネ効果が見込めること。受電設備の更新は中長期的な設備更新を見越した上でまとめて行うことで追加コストが減らせること、等々のご提案がありました。
我々の知識・経験だけでは考えも及ばない切り口から的確なご指摘をいただき、大変大きな収穫となりました。
──脱炭素化に向けて、今後の展望を教えてください
谷本:e-dashさんの支援もあり、削減目標の達成に向けて何をすべきかの道筋は大分見えてきました。次のステップは、実際に投資を実行していくことです。
脱炭素化だけを目的にするのではなく、省人化や自動化、社員の働きやすさなども叶える戦略的な投資に繋げていきたいですね。並行して、当社はグループのビジョンとして「新たな価値創造」を掲げていますが、「グリーン鋼材」を新たな付加価値として打ち出し、他社との差別化も図っていきます。脱炭素化を機会に企業価値を底上げし、より良い会社を作っていけたらと思います。
また、今後削減施策を実行していくにあたっては、我々の力だけではとても及ばず、専門性の高いパートナーとの協業が不可欠と考えています。e-dashさんには引き続き、様々な観点からお力をお借りできればと思います。
関包スチール株式会社
所在地:〒550-0004 大阪府大阪市西区靱本町1-6-21 関包スチールビル
事業内容:スチールサービスセンター(鉄鋼流通加工業)
製品情報:建築用鋼製下地材、ベーリングフープ、フラットデッキ、鋼製型枠、住宅設備
URL:https://kanpoh.co.jp/
企業情報
会社名
関包スチール株式会社
所在地
〒550-0004 大阪府大阪市西区靱本町1-6-21 関包スチールビル
業界
製造
事業内容
スチールサービスセンター(鉄鋼流通加工業)
あらゆる企業が、自社に適した道筋で
事業の成長と脱炭素化を両方実現できるように。
ご希望のお取り組み内容に応じたご提案が可能です。
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