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中野製薬株式会社

脱炭素は「競争優位性を獲得するチャンス」。経営トップのリーダーシップで、業界で先進的な取り組みを実現

2025.02.07

  • 導入企業

  • 製造

  • CO2の可視化

  • CO2の削減

  • 100人〜999人

  • 非上場

  • SHARE

    中野製薬株式会社 執行役員 研究開発本部長 坪西慎 様

    中野製薬株式会社は、京都に本社を置く理容室や一般向けの頭髪化粧品の製造販売、並びに頭髪化粧品のODM(受託生産)事業を行う企業です。

    業界で初めて(※1)製品のカーボンフットプリント(※2)を算定・開示したり、e-dashを通じて購入した非化石証書を活用して非生産拠点の使用電力を100%再エネ化したりと、脱炭素化に向けて先進的な取り組みを行っています。

    同社はなぜ他社に先駆けて脱炭素に打ち込むのかーー。

    そこには、脱炭素を「競争優位性を獲得するチャンス」と位置付け、トップダウンで取り組みをリードしてきた経営トップの存在がありました。

    目次

    「競争優位性を獲得するチャンス」へ。社長が発起人となり、サステナビリティへの取り組みをスタート

    インタビューに応じる坪西様

    ━━脱炭素に取り組み始めたきっかけを教えてください。

    坪西様(以下、坪西):2020年4月に社長の中野孝哉が発起人となり、「サステイナビリティ推進プロジェクト」が発足したことがきっかけです。

    企業としての社会的責任を果すという目的はもちろんですが、社長としてはサステナビリティへの取り組みを「競争優位性を獲得するチャンス」にしたいという強い思いがありました。

    当時、理美容業界ではサステナビリティへの意識はまだそれほど高くありませんでした。そのため、率先して取り組んでいくことで、競合他社と差をつけ、業界でイニシアチブを握る存在になりたい、と考えたのです。

    そして翌年1月、同プロジェクトが中心となり、当社初のサステナビリティ経営に関するアクションプランである「NAKANO SUSTAINABILITY ACTION PLAN」(以下、NSAP)を策定し、SDGsの活動を通じたサステナビリティ経営をスタートさせました。

    2024年1月には、同年9月18日に創立65周年という節目を迎えるにあたり、「日々 美を ともに」という新たな企業パーパスを公表し、単なる頭髪化粧メーカーに留まらず、社会とともに生き、社会課題の解決に貢献できるような「メーカー以上の存在」を目指していきたいという想いを込めています。

    このパーパスをもとに、作成したのが「CHANGE the ALWAYS  未来を変える今にする」をスローガンに掲げた“10年後(※3)の未来図”です。それまでのサステナビリティへの取り組みはSDGsの枠組みの中で行っていましたが、今後はこの未来図を軸にして取り組んでいくべく、NSAPも刷新しました。

    業界で初のCFP算定や非生産拠点の100%再エネ化。取引先からの評価も

    ━━NSAPでは重要課題の一つとして「環境負荷の低減」を掲げています。脱炭素の観点では、どのような取り組みをされてきましたか。

    坪西:脱炭素化に向けてまず取り組んだのが、当社のフラッグシップブランドである「ナカノ スタイリング タント」(以下、「タント」)のカーボンフットプリント(以下CFP)の算定です。

    自社の事業活動に伴うCO2排出量(Scope 1・2)の算定については上場企業を中心にすでに取り組んでいる企業が多いので、あえて他社がまだ十分に取り組めていないCFP算定から取り掛かることで競争優位性につなげたいと考えたのです。

    三井物産の「LCA Plus」というサービスを利用し、約1年かけて計11アイテムのCFPを算定しました。その結果を2024年7月に公表したのですが、このような試みは国内の頭髪化粧業界では初めてのものであり(※4)、とても誇らしく思っています。

     

    写真:CFP算定をした「タント」

    CFP算定をした「タント」

    一方で、当社は「2030年までにカーボンニュートラル達成」という目標を掲げており、達成に向けては、やはりScope 1・2の可視化・削減が欠かせません。しかし、CFP算定と同様に、社内だけで算定するのは正確性の面で不安があり、算定支援サービスを探していました。こうした中、LCA Plusから紹介を受けたのが「e-dash」です。

    色々な機能・サービスが付帯した高価な算定支援サービスが多い中、「e-dash」は必要な機能・サービスだけをオプションで使える点が当社のニーズと合っており、使い勝手の良さを感じています。

    ━━2024年10月には、e-dashのFIT非化石証書代理調達サービスを活用し、国内非生産拠点の使用電力の100%再エネ化を実現しました。

    坪西:「2030年のカーボンニュートラル達成」に向けて、まずは非生産拠点の京都本社、東京支店、福岡オフィスにおける電力の再エネ化を検討しました。そこで、e-dashの担当者に相談したところ、コスト面なども踏まえてご提案をいただいたのがFIT非化石証書の活用でした。

    調達にあたっては、証書についての説明から購入サポートまでとても親身になって対応してもらい大変助かりました。

    また、今回の非化石証書の購入以外にも、e-dashには、その他の再エネ電力調達の手法や脱炭素に向けた長期的な取り組みについても様々なご提案をいただいています。

    写真:中野製薬株式会社の本社(京都市山科区)、中野製薬提供

    中野製薬株式会社の本社(京都市山科区)、中野製薬提供

    こうした脱炭素に関する一連の取り組みに対しては、原資材メーカーなどの取引先からは「開示義務のある上場企業レベルの取り組みを先んじて行っている」などといった評価をいただき、嬉しく感じています。

    ━━脱炭素やサステナビリティの流れが加速する中、消費者の購買行動の変化を感じていますか。

    坪西:消費者のサステナビリティへの意識は年々高まっていると感じているものの、今のところ購買行動にはそれほどつながってはいないのが現状だと認識しています。ただ、Z世代以降の若い世代は学校でサステナビリティについて学ぶなど「サステナビリティ・ネイティブ」とも呼ばれ、とても意識が高い。今後はこの世代が私たちの商品を購入する中心層となっていきます。

    今後、カロリー表示を確認して購入を選択する食品のように、CFPを確認して商品を選ぶような時代がきっと来ると考えています。

    「タント」のCFP算定をはじめ当社の脱炭素への取り組みは、来たる時代を見据えての先行投資であるとも考えています。

    写真:インタビューに応じる坪西様

    サステイナビリティ推進プロジェクトチームは各事業部からのメンバーで構成

    ━━取り組みの実行に非常にスピード感があると感じます。どんな工夫をされていますか?

    坪西:当社ではサステナビリティを専属で担当する部署は置いていません。推進の中核となっているサステイナビリティ推進プロジェクトのチームは社内の各事業本部から1人または2人が参加して構成されています。いずれも現場を熟知し、一定の権限を持っているメンバーのため、従業員の声を拾ってプランに反映させることが可能です。また、プロジェクトチームで話し合ったことを今度は現場に持っていき、脱炭素への意識の醸成を図っています。

    社長が旗振り役となって目標を決め、その実現に向けて各事業本部の知見を集約してプランを練り上げ、実行しているため、プロジェクトチームのメンバーである私としても非常にやりやすい環境だと感じています。

    従業員の意識についてはまだ濃淡があるのが実情ですが、それぞれの現場の一人一人の参加によって目標を達成できると考えているので、今後プロジェクトのメンバーが中心になってさらに全体のボトムアップを図っていけたらと思っています。

    先駆けた取り組みを「武器」に新規顧客開拓へ 他社と情報共有し脱炭素社会実現したい

    ──脱炭素化に向けて、今後の展望を教えてください

    坪西:CFP算定、そしてFIT非化石証書の調達によって実現した非生産拠点の脱炭素化という競合他社に先駆けて取り組んできた実績を「武器」としてもっと活用していきたいと考えています。具体的にはサステナブルな取り組みに興味を持っている企業様などに積極的にアプローチし、OEM案件の獲得を狙っていきたいです。

    しかしながら、脱炭素の取り組みは、社内だけで考えても限界があると感じています。e-dashには他社の上手くいっている取り組みを紹介していただいたり、それに基づいたアドバイスをいただけたりすると大変ありがたいです。また、他社様との情報交換など横の連携を構築するためにも各社のサステナビリティ担当者とお話しする機会等を作っていただきたいと思っています。

    ※1、4:中野製薬調べ(2024年6月27日現在)
    ※2:製品やサービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに⾄るまでのライフサイクル全体を通して排出されるGHGの排出量を CO2 排出量に換算し、製品に表⽰された数値もしくはそれを表⽰する仕組み(経産省 カーボンフットプリント ガイドラインより)
    ※3:2024年を基点としたNAKANOの10年後の未来図

    企業情報

    会社名

    中野製薬株式会社

    所在地

    〒607-8141 京都市山科区東野北井ノ上町6番地の20

    業界

    • 製造

    事業内容

    シャンプー、リンス、トリートメントクリーム、スタイリング料、パーマ液、ヘアカラー、育毛剤等の頭髪化粧品、医薬部外品の製造、販売。

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    脱炭素実現に向けて 非化石証書入門 概要と活用方法

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